2006年06月13日

日本漢方における生姜と乾姜の錯誤

漢方処方配合薬物

     ●日本漢方における生姜と乾姜の錯誤

 乾燥生姜を使用すべき所を、蒸して飴色に加工した煨姜(わいきょう)もどきが使用される為に、本来の効力を台無しにしている場合がある。
 
 日本漢方界の大いなる錯誤としか言いようがないのである。
 生のひね生姜であるべきものは乾燥生姜を用い、乾燥した生姜、すなわち乾姜を用いるべきものに、わざわざ蒸して飴色に加工した煨姜もどきを用いるのは、明らかな錯誤である。

 この、漢方薬の製剤原料としての乾燥生姜を、日本薬局方でも「生姜」と名づけているが、これは明らかに中医学における「乾姜」なのである。

 なぜなら、生姜というからには、やっぱり中国医学でも漢方医学でも、ひね生姜でよいから、生のものでなければ生姜と呼べるわけがない。こんなことは、子供でも分かりそうな常識だが、不思議と日本の漢方界では、この辺に大いなる錯誤がある。

 たとえば胃がつっかえておなかがゴロゴロなるような時に、漢方では「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」が使われるが、日本では「煨姜(わいきょう)もどき」が配合されていることが多い。
 処方集にはちゃんと「乾姜」と書かれているのだから、ひね生姜を乾燥させた「乾燥生姜」を使用すべきである。

 でなければ、乾燥生姜にある消化促進作用がかなり損なわれる

 日本のように蒸した後に乾燥させた煨姜もどきを半夏瀉心湯に使用されたのでは、その人の病症にピッタリ合っているはずでも、効力が台無しになる場合すらある。

 さいわいに、錠剤や顆粒剤になった漢方製剤でも、煨姜もどきではなく、正しい乾燥生姜を用いている製品も少数ながら製造されているので、大いに助かる。

 柴胡桂枝乾姜湯という日本漢方では、よく使用される方剤があるが、この方剤も日本漢方では、本当の乾姜が使われずに、煨姜もどきが使われているものだから、体質にフィットしているはずでも、へんに胃にもたれたりして、思ったほど効力を発揮できないことが多い。

 そんな人にでも、煨姜もどきではなく正しい乾燥生姜が使用されていると、胃にもたれることもなく、良好な結果がえられことが多いのである。


【参考文献】
        意外に重要な!漢方製剤および煎薬の品質問題
        生姜と乾姜の錯誤による無効経験
        日本国内における生姜と乾姜の錯誤問題
        半夏瀉心湯 (はんげしゃしんとう)
        日本国内における乾姜の錯誤問題についての御質問
posted by ヒゲ爺 at 12:05| レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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